ワインスクール最後のクラス

今日は最後のクラス。前半はボルドーワインを学び、後半はこれまで学んだことの総まとめの修了試験だった。

ボルドーでは狭い地域で様々なワインが作られていることを改めて感じた。右岸や左岸でいろいろと生産地が登場するが、この中でもさらに生産者での違いなどが無数にあるとのこと。フランスの一地域の一角でこれだけ奥行きのある世界があるというのはとても興味深い。今回試飲したボルドーワインには1996年産のものがあった(Chateau Montrose)。このブドウが収穫されたころ、僕は・・・と思い起こしていたら、目の前にある液体がすごく深く恐ろしいもののように感じられてきた。ワインには同じ時間軸での多様さもあれば、このように時間軸そのものの多様さもある。

試験は割と楽しくできた。授業で習ったことがだいだいそのまま出てきて、そうだ、これこれと、たまに微笑しながらマークシートに印をつけた。よくよく考えれば細かな点も設問になっているように思えるが、先生の講義を聞きながら、また実際に試飲してあれこれ感想を書いたり話し合ったりしながら覚えていっているため、意外と鮮明に覚えていられたことは嬉しかった。これは、醸造のプロセスや畑の環境、国によるワインの違いなどワインにまつわるもろもろの事項を、単なる暗記ではなく、これらが極めて論理的に成り立っていることを、理科の実験による現象の説明を受けるかのように知ることができたためだと思う。ワインについて、テストが終わったら消えてしまう一過性の知識ではなく、身についた知恵として得られたことは本当に嬉しい。

ただテイスティングの試験はちょっと困った。品種はすぐわかったのはいいのだが、以前試飲したことがあるとはいえ、銘柄や収穫年まではよく覚えていない。色や銘柄の名前から(クリュとあるからブルゴーニュかなぁなど)なんとなく答える程度となってしまった。ただ、先生の説明を受けると、収穫年をそうやって推察するのかと改めて驚き、やってやれないことはなかったと残念に感じた。

結果は111点だった。最高得点のWさんは129点。素晴らしい!また隣に座っていたKさんは119点。こちらもすごい!また、クラスの平均得点も105点というのは、みなさんレベルが高いです。

僕自身の結果はもちろん甘んじて受けますが、個人的に残念だったのはワインをサーブするときの温度をまるで勘違いしていた点。赤も白も、こんなに低い温度で出すものだとは知らなかった。いつも赤ワインばかり常温で飲んでいるための盲点かなとも思ったけど、初歩的な間違いで恥ずかしいです。

最後は先生に御礼の拍手で終わりました。あっという間の3か月だったけれども、ワインの世界の豊かさを垣間見ることは多少なりともできたかと思います。それだけでも本当に充実していたと思う。

残念ながら、今度の7月か8月あたりから留学のため日本を2年ほど離れるため、ステップ2のコースには参加できない。せめてもので、ステップ2の教科書を最後に事務局で購入した。せめてこちらのテキストには目を通しつつ、自分なりに奥深いワインの世界はこれからも探求していきたいと思う。